そんな疑問に答えます。
日本でも妊活にトライする同性カップルが徐々に増え、「精子バンク」という言葉を目にする機会も多くなってきました。
特に、日本にサービス窓口を設置しているデンマーク企業「クリオスインターナショナル」は多くのメディアに取り上げられ注目を集めています。
とはいえ、まだまだ精子バンクの情報やサービス内容に関する情報が少なく、「日本にいる同性カップルでも利用できるの?」といった声も少なくありません。
そこで、本記事では【デンマーク発、世界最大級の精子バンク「クリオスインターナショナル」】について徹底解説します。
実を言うと、私自身もLGBTQ当事者であり”クリオス”を利用して3人の子どもを育てる母でもあります。
実際に利用した体験談も記事内で公開していくので、これから妊活を考えている方や「精子バンク」に興味のある方は是非ご覧ください!
25歳で初めて女性と交際。その女性こそが現在のパートナーである。
2018年に養子縁組。その後すぐに海外精子バンク(Cryos International)を利用して妊活をスタートする。
2019年に顕微授精でYuriが妊娠→2020年に女の子を出産。
2020年に人工受精でパートナーが妊娠→2021年に女の子を出産。
2021年に凍結胚移植でYuriが妊娠→2022年に女の子を出産。
現在は、パートナーと3姉妹の子育て中。
・デンマークの精子バンク「クリオスインターナショナル」について
・クリオスにはどんなサービスがあるの?
・日本の同性カップルも利用できる?【口コミと体験談】
デンマークの精子バンク「クリオスインターナショナル」について

デンマーク発世界最大級と言われる精子バンク「クリオスインターナショナル」とは、一体どんな会社なのでしょう?
クリオスインターナショナル(クリオス)は、1987年、創業者Ole Schouがデンマークのオーフスにて設立しました。
現在は、デンマーク、キプロス、米国に拠点を置き世界100カ国以上に精子を提供しています。
クリオスは、創業者Ole Schou氏が1981年に見た奇妙な夢(精子が凍結されている夢)が創業のきっかけとなったそうです。
以下は、クリオスが世界最大級であり、世界中から選ばれる理由です。
・精子ドナー・卵子ドナー数で世界一を誇る
・高品質のドナー精子を提供する
・11ヶ国語の言語に対応!日本語窓口も開設
・世界100カ国超の国々へ配送実績がある
それでは、内容を詳しくみていきましょう。
精子ドナー・卵子ドナー数で世界一を誇る
まず、クリオスではさまざまな人種・国籍・民族のドナーが登録されており、その数は1000名近くにのぼります。
残念ながら、2023年7月現在では日本人のドナーは登録されていませんでした。
今後、日本人登録者が出てくるかもしれませんが、現時点では日本人以外のドナーを選択することができませんでした。
とはいえ、中国人や韓国人などのアジア系ドナーは多く登録されているので、生まれてくる子どもを自分やパートナーとなるべく似せたいと考えるなら、アジア系ドナーを選ぶのも1つの方法です。
サイト内では、ドナーの子どもの頃の写真や手書きの手紙、既往歴などを閲覧することができるため、ドナー1人1人の特徴を知ることができますよ。
高品質のドナー精子を提供する
クリオスで登録されている1000人のドナーたちは全員、精子ドナーになるための要件を満たし、ドナースクリーニングに合格した人です。
そして、なんとクリオスのドナー登録で合格できるのは、なんと全体の5〜10%程度だと言われています!
厳しい審査を合格した彼らの精子だからこそ、妊娠率も通常より高いと考えられています。
さらに、精子提供のプロセスは明確に記録され、国際品質基準(ISO 9001:2015認証済み)に従っています。その為、性感染症のリスクも無く、安全性が保証されています。
11ヶ国語の言語に対応!日本語窓口も開設
そして、なんと言ってもクリオスを選ぶ最大のメリットは「日本語窓口」が開設されていることかもしれません。
世界には星の数ほど精子バンクが存在しますが、日本語で情報を得たり、お問合せできるのはクリオスのみではないでしょうか。
実際にサイトを見ていただければ分かりますが、日本語で見ることができます。

世界100カ国超の国々へ配送実績がある
クリオスは日本を始め、世界100カ国以上へ配送実績があるのも信頼できる理由の1つです。
「日本に住む同性カップルが利用できるの?」とよく聞かれますが、もちろん利用可能です!
なぜなら、私自身もクリオスを利用して母親となったうちの1人だからです!!!

クリオスにはどんなサービスがあるの?

クリオスの会社についてイメージが湧いたところで、どんなサービスを提供しているのか具体的に解説していきましょう。
・クリオスはどんなサービスを提供している?
・クリオスには日本支店がある?
・どんな人がクリオスを利用できるの?
・クリオスのドナー精子費用はどれくらい?
・どうやって注文するの?
それでは詳しく解説して行きましょう。
クリオスはどんなサービスを提供している?
クリオスでは、女性カップルやシングル女性、不妊に悩む夫婦へ基準をクリアした高品質な精子を提供しています。
提供された精子は、人工授精や体外受精に利用できるよう洗浄・凍結されます。
その凍結精子を世界各国に配送し、不妊治療や自身で精子を使うことによって妊娠することができるのです。
クリオスは35年もの精子提供実績があり、私もクリオスのおかげで妊娠し夢を実現させたうちの1人です。
クリオスには日本支店がある?
結論から言うと、残念ながら今の段階でクリオスに「日本支店」はありません。
しかし、「日本語窓口」は開設されており、日本語でサイトを閲覧したり問合せをすることも可能です。
そして、もちろんですがデンマークにあるクリオスから日本のクリニックに精子を配送することもできますよ。
どんな人がクリオスを利用できるの?
クリオスでは、世界中の男女の婚姻夫婦で男性不妊に悩むカップルや、女性カップル、選択的シングルマザーが利用しています。
もちろん、日本でも例外ではありません。
日本で男性不妊に悩む夫婦も精子バンクを利用して子どもを授かっています。そして、同性カップルの私たちも利用しており、選択的シングルマザーを選ぶ人も利用することが可能です。
とても幸せそうな様子が伺えますね。
よく、「同性カップルは利用できないんじゃない?」といったことや、「日本に配送するのは無理なんじゃない?」と心配する声もありますが、全く問題ありませんよ。
精子バンクのことや、同性カップルの妊活情報について知りたい方は当ブログ記事を読んで頂ければ幸いです。
クリオスのドナー精子費用はどれくらい?
やはり、精子バンクで提供を受けるにあたり1番ネックとなるのが「費用」ですよね…。
結論から言うと、費用は決して安くはありません。
とはいえ、精子の値段は一律に決まった値段がついているわけでは無く、「精子の運動率」や「ドナーのプロフィールタイプ」、「身元を明かしているかどうか」などの条件によって大きく異なります。
詳しくは、以下の記事「精子バンク「クリオス」の費用と妊娠率は?日本の同性カップルは利用できる?」で費用についての詳しい解説をしているのでご覧ください。

どうやって注文するの?
注文の方法は至ってシンプルです!
① 無料アカウントを作成
名前とメールアドレスのみの登録で、すべてのクリオス精子ドナーのプロフィールを見ることができます。
②希望に合う精子ドナーを選択
絞り込み検索を使ってドナーを絞り込み、お気に入りのドナーを見つけましょう。
③治療に適した精子を注文
ドナー精子をHPの買い物かごに入れ、希望の発送日時と配達先を選びます。
④妊娠を登録
クリオスの精子ドナーの助けで妊娠したら、クリオスのサイトで妊娠報告をしましょう。
日本の同性カップルも利用できる?【口コミと体験談】

よくある質問として、
というような声がありますが、結論から言うと利用可能です。
なぜなら、先程から申し上げているとおり、私自身が利用して子どもを持つことができたからです。さらに、私の周りの同性カップルの友人たちの中にも「精子バンク」を利用して子どもを授かった人がちらほらいます。
このように、日本はもちろん海外の同性カップルたちも精子バンクを利用して「家族」を作り上げてきた人が大勢います。
以下は、クリオスを利用して実際に子どもを設けた女性たちの口コミを、一部抜粋して紹介します。
ご覧の通り、クリオスで母親になった人は実に多様で、それぞれがとても幸せな家族を築いていることが分かります。
以下の記事では、実際に私がクリオスを利用したリアルな体験談を載せていますので、よければ「リアルな精子バンク体験談!同性カップルで「家族」を作る選択肢」をご覧ください!

まとめ

いかがだったでしょうか?
デンマークにある「クリオス」は、35年間に渡って世界中の人々に夢と希望を与えてきたことが分かるかと思います。
現在の日本では、精子バンクはあるものの、利用条件が”婚姻関係のある夫婦”とされており、同性カップルは利用できません。
その為、同性カップルやシングル女性が「子どもを持ちたい」と考えても、日本では知人や友人、もしくはボランティアなど第三者からの提供という選択肢しかありません。
しかし、その方法だと犯罪に巻き込まれたり、感染症に晒されるリスクがあります。
そういった観点から、同性カップルが安全に妊娠できる「海外精子バンク」はとても心強い選択肢です。
これから妊活を始めようと考える同性カップルさんにとって「海外精子バンク」が選択肢の1つとなり、家族を作る夢の実現の一歩となれば幸いです。
