そんな疑問に答えます。
これから精子バンクを利用して妊活を始める同性カップルにとって、「ドナー選び」は1番頭を悩ませるフェーズではないでしょうか?
特に、精子バンクの規模によっては、ドナー数が1000名を超えることもあります。
さまざまな人種、国籍、価値観を持つドナーの中から1人を選び出すのはかなり頭を悩ませるはずです。
そこでこの記事では、実際に精子バンクを利用して3人の子どもを育てる私が【精子バンクでドナー選びをするときのコツ】を紹介します。
ドナー選びは非常にデリケートで重要な選択だからこそ、パートナーと納得して「理想のドナー」と出会いたいですよね。
これから精子バンクを利用したいと考えている方や、ドナー選びに悩んでいる方は是非参考にしてくださいね。
25歳で初めて女性と交際。その女性こそが現在のパートナーである。
2018年に養子縁組。その後すぐに海外精子バンク(Cryos International)を利用して妊活をスタートする。
2019年に顕微授精でYuriが妊娠→2020年に女の子を出産。
2020年に人工受精でパートナーが妊娠→2021年に女の子を出産。
2021年に凍結胚移植でYuriが妊娠→2022年に女の子を出産。
現在は、パートナーと3姉妹の子育て中。
・精子バンクでドナー選びをするときのコツ5選
・精子バンクでドナー検索をする方法
・精子提供ドナーはどんな人たちなのか
精子バンクでドナー選びをするときのコツ7選
精子バンクでドナー選びをする際、一体どのようにすれば理想のドナーが見つかるのか頭を悩ませていませんか?
「ドナー選び」は、妊活中の同性カップルさんにとって1番大切なフェーズでもあります。
とはいえ、自身の希望だけでなく、パートナーが理想とする人物を探し出すのは至難の技ですよね。
そんな同性カップルさん向けに、ここでは【精子バンクでドナー選びをするときのコツ】を7つご紹介します。
1:生まれてくる子どもが、ドナーに連絡を取れるようにするか決める
2:ドナー情報をどの程度知りたいか考える
3:ドナー精子を自分たちしか使えないようにするかを決める
4:将来の兄弟姉妹のために、精子を取り置きをするか決める
5:フェイスマッチングを利用する
6:ドナー検索で3~5人まで絞り込みブックマークする
7:最後はインスピレーション
詳しく解説します。
1:生まれてくる子どもが、ドナーに連絡を取れるようにするか決める
まず最初に重要な事として、パートナーと話し合って「子どもが望めば、ドナーに連絡できるようにするかどうか」を決めましょう。
もし、あなたに子どもが生まれたら、その子が物心ついた時に自分のルーツを知りたくなるかもしれません。
そうなった際に「身元非開示ドナー」を選んだ場合、子どもはWebサイト上のドナープロフィールに掲載されている情報以外のことを知ることができません。
一方、「身元開示ドナー」を選べば子どもが18際になったときにドナーを特定できる情報を受け取ることができます。
ドナーを特定できる情報とは、ドナーの氏名、精子バンクへの登録住所、生年月日です。
その情報を知ることにより、子どもがドナーへ連絡を取ることもでき、運が良ければ会えるかもしれません!
2:ドナー情報をどの程度知りたいか考える
ドナーについてできるだけ多くのことが知りたいですか?
答えが「イエス」なら、詳細プロフィールを選ぶべきです。
詳細プロフィールには、赤ちゃんの頃の写真やドナーの音声を含む多くの個人情報が含まれています。
一方で、基本プロフィールの場合は、人種、身体的な特徴、職業や教育などの必要最低限の情報となります。
とはいえ、クリオスによると、多くの同性カップルが費用は多少上がっても「詳細プロフィール」を選択する人が多いとのことです。これは、妊娠をカップルたちはドナーとなる人物のことをよく知りたいと思っている表れですね。
3:ドナー精子を自分たちしか使えないようにするか決める
カップルの中には、自分の子どもの遺伝子を大切にしたいと考える方もいるでしょう。
別の家族のドナーになっていない人を希望する場合は、「独占権」の付いたドナーを選ぶことも可能です。
ドナー独占権がある場合、当該ドナーの提供精子により子どもをもうけることができるのは自身とパートナーだけとなります。
4:将来の兄弟姉妹のために取り置きをするか決める
将来、子どもに兄弟姉妹を作ってあげたいと考えているなら、精子を取り置きしておくかどうかも検討しましょう。
精子を取り置きすることで、、不妊治療を受けている期間、同一ドナーの精子を十分に確保しておくことが可能です。
5:フェイスマッチングを利用する
外見を自分やパートナーに寄せたいと考えることは、ごく自然なことです。
その際に、「フェイスマッチング」を利用することで、多くのドナーの中から最も似ている人物を探し出すことができます。
これはクリオスインターナショナルが提供しているサービスで、写真を一枚アップロードするだけで無料検索してくれるサービスです。
そういったサービスを利用するのも、ドナー選びでは非常に便利かと思います。
6:ドナー検索で3~5人まで絞り込みブックマークする
ある程度希望する条件がまとまり、ドナー候補がポツポツ見つかってきたら「ブックマーク」しておくことをおすすめします。
最終的に必要となる精子ドナーは一人だけですが、ドナー検索で3~5人までを絞り込んで検討することで、パートナーと比較して決めやすくなるでしょう。
7:最後はインスピレーション
ある程度、候補のドナーが見つかり最後の1人で迷っているなら、インスピレーションを大切にしましょう!
この直感こそ、相性の良いドナーを探すのに案外役に立つものです。
私も3〜4人の候補で迷ったときに、最終的に最後の1人を決めたのは「インスピレーション」でした(笑)
結果的に、選んだドナーさんから提供してもらった精子で3人の子どもを授かることができました。
精子バンクでドナー検索をする方法
ドナー選びのコツを掴んだところで、次は【実際に精子バンクでドナー検索する方法】を画像付きで解説していきますね。
解説と言っても、使い方は非常にシンプルなので誰でも簡単に検索することができます。
今回解説するのに利用した精子バンクは、デンマークにある大手老舗精子バンク「Cryos International」です。
私もこのクリオスさんに大変お世話になった一人で、こちらの会社は日本語窓口もあるため大変おすすめです。
それでは早速、解説します。
①「ドナー検索」をクリック
まずはクリオスにログインし、「ドナー検索」をクリックしましょう。
ちなみにですが、新規アカウント登録をしていなくてもドナー検索はできますが、ドナーの写真が出てこないのでアカウント作成することをおすすめします。
②「絞り込み検索」をクリック
ドナー検索すると、ズラッと1000人近いドナーが出てきてしまうので、そこから絞り込みをかけたいと思います。
画面左うえにある「絞り込み検索」をクリックして進みます。
③「絞り込み検索」で条件を付けたい項目を探す
「絞り込み検索」をクリックすると、以下の項目で絞り込みができるようになっています。
・身元開示情報(「匿名」か「非匿名」ドナーかを選べる)
・プロフィールタイプ(「基本」か「詳細」プロフィールかを選べる)
・クリオスフェイスマッチング
・人種
・民族
・髪の色
・瞳の色
・身長
・体重
・血液型
・運動精子数(MOT)
・IUI用/ICI用
これらの条件の中から、こだわりたい条件を追加して検索にかけましょう。
④条件を追加する
こだわりの条件はいくつでも追加可能ですが、あまりにも条件を絞り込みすぎるとドナーが出てこなくなってしまうので注意です!
ここでは、例えば人種の項目を「アジア系」でチェックしてみます。
⑤条件に合ったドナーの中からお気に入りを見つける
条件絞り込みを行うと、希望の条件に合うドナーが一覧となって出てきます。
このドナーたちの中から、気になるドナーを見つけましょう。
⑥気になるドナーが複数いたら「♡」ブックマーク
気になるドナーが複数見つかった場合は、ドナープロフィールの下にある「ハートマーク」をクリックしてお気に入り登録をしましょう!
⑦ドナー情報をじっくり観察
ここまで来たらドナーの情報をじっくり観察しましょう。
ドナーによっては音声が聞けたり、ドナーが直接描いた手紙を見ることもできますよ。
経験談ですが、このドナー検索、、見出したら止まらなくなって気がついたら1〜2時間くらいあっという間に経ってしまいます(笑)皆さんも注意してくださいね。
精子提供ドナーはどんな人たちなのか
精子バンクには1000人近いドナーが登録されていますが(クリオスの場合)、そのドナーたちは一体どんな人物なのか気になりませんか?
ここでは、ドナー登録の動機やドナー選考、さらにドナーに関するデータについて紹介します。
きっとこの章を読むことで、どんな人物がドナーになっているのか、その裏側までイメージすることができて面白いかと思います(笑)
それでは、いってみましょう!まずは、【ドナーになった動機】から紹介します。
ドナーのみなさんが素晴らしい志と信念を持っていることが分かりますね。
とはいえ、ドナーになる為にはいくつかの厳しい審査をクリアしないといけません。
このドナー選考でドナーに合格する確率はなんと5〜10%と言われています!ここでは、
【応募してから精子ドナーとして採用されるまでの過程】を簡単にご紹介します。
①ドナー候補が申込書に記入し、クリオスへ送付
②ドナーの精子の質を検査
③ドナー候補が既往歴および家族背景を質問票に記入
④医療従事者が精子ドナー候補の質問票に目を通し、心理面の評価を実施
⑤ドナー候補に、臨床検査、感染症・遺伝性疾患のスクリーニングを実施
⑥最終的に、ドナー候補の5%から10%をクリオスで精子ドナーとして採用
なんとも厳しい選考過程ですね…!
誰でもなれる訳ではないからこそ、今後は需要に追いつかず世界的に精子が貴重となってくることが伺えます。
最後に、【ドナーの出身やデータに基づくドナー情報】を紹介しますね
精子提供は、デンマーク国内の4つの拠点で行われています。そのため、ほとんどのドナーがデンマーク人で、デンマーク内の人口構成を反映しています。しかし、ドナーの中には留学生や、仕事や勉強のためにデンマークに滞在している人もいます。そのため、クリオスのドナーは様々な民族、特徴、容貌、性格の人々が集まっていることになります。 精子ドナー検索では 、お好みに応じて、アジア人ドナー、あるいはイタリア人ドナー、赤毛のドナーだけを表示するといった絞り込みができます。
・18歳から45歳まで
・身体的に健康で精神的にも強い
・恋人・配偶者がいる人が50%以上
・ほぼ半数が高等教育を修了あるいは在学中
・50%がフルタイムの仕事を持つか、自営業
・50%は献血者(デンマークでの献血は無償提供)
まとめ
いかがだったでしょうか?
本記事を読むことによって、ドナーを選ぶ際のポイントはもちろん、ドナーになる人の熱い想いや人柄も感じられたのではないでしょうか?
ドナーとなる人は、ほとんどが「誰かのために」と思ってドナー登録をしています。
そのため、どんな人物を選んだとしてもきっと未来の子どもにとって心強い存在になると信じています。
私自身も海外精子バンク「クリオス」で素晴らしいドナーと出会えました。
彼のおかげで3人の素晴らしい子どもたちに恵まれ、子どもたちが望めば将来彼に会うこともあるかもしれません。
これから妊活を始めるカップルさんが素敵なドナーを見つけられることを願っています。