こんなお悩みに答えます。
『愛し合う2人が人生を共にし、幸せな家庭を築く』
残念なことに、そんなあたりまえのような願いが叶えられない同性カップルは世の中に沢山います。
同性カップルは時として、パートナーと人生を歩むと決意したとき、自分の一番身近な存在である「親」から否定されることがあります。
親からの反対ほど辛いことはありませんよね。
社会ではやっとLGBTQという言葉が認知されつつありますが、同性婚への法整備はなかなか進んでいないのが現状です。
特に、若い人の性的マイノリティーへの見方は寛大ではあるものの、まだまだ親世代の理解が進んでいるとは言えません。
これから2人で生活することを決め、子育てを考えている同性カップルさんが「親から反対されてどうすればいいのか分からない」という状況に陥っている人も多いはずです。
そこで、本記事では【同性カップルが親からの反対を受けたときの解決法】について一緒に考えていきたいと思います。
この記事を書いている私も、LGBTQ当事者であり、3人の子どもの母親です。
実を言うと、私も2018年にパートナーと「養子縁組」した際には両親から反対されました。
そんな自身の体験も踏まえて、お話しをしていこうと思うので参考にして下さいね。
25歳で初めて女性と交際。その女性こそが現在のパートナーである。
2018年に養子縁組。その後すぐに海外精子バンク(Cryos International)を利用して妊活をスタートする。
2019年に顕微授精でYuriが妊娠→2020年に女の子を出産。
2020年に人工受精でパートナーが妊娠→2021年に女の子を出産。
2021年に凍結胚移植でYuriが妊娠→2022年に女の子を出産。
現在は、パートナーと3姉妹の子育て中。
・親から反対されている同性カップルが今できること
・親から反対されている同性カップルの進むべき道【幸せは自分が決める】
・【体験談】親からの反対を受けたときの話
親から反対されている同性カップルが今できること
「大好きなパートナーと生きていく」
素晴らしい人生の決断をしたあと、親からの反対に合う程辛いことはありません。
私も同じ経験をしたからこそ、気持ちは痛い程分かります。
人生の目的は「幸せになること」。
反対されたからといって2人の未来を諦めるのでは本末転倒です。
そこで、ここでは【親からの反対に合った時の解決策】を5つ紹介します。
・時間をかけて待つ
・パートナーと会ってもらう
・兄弟姉妹や親族からアプローチしてもらう
・将来の計画を具体的に伝える
・相手が自分にとってどれだけ大切な人であるかを伝える
時間をかけて待つ
一番大切なことは「時間をかけて待つこと」です。
それまで、自分の子どもが同性愛者だと知らなかった両親にとって、真実を知ることはものすごくショックを受けることかもしれません。
そして、人間は誰しもショックを受けたり、パニックになると冷静な判断ができなくなります。
そのため、「時間をかけて待つ」ことは非常に効果的です。
ご両親の中にはショックが故に衝動的に反対してしまったり、「子どもが幸せな人生を歩めるのか心配」というのが正直な意見だと思います。
すぐに答えを求めるのではなく、まずは親の心が落ち着き、答えが出るまでゆっくり待ちましょう。
パートナーと会ってもらう
人間は誰しも「見えないもの」や「知らないもの」に対して不信感や恐怖を抱きます。
そのため、「実際にパートナーに会ってもらう」ことは、非常にいい解決策であると言えます。
パートナーの人となりをきちんと知ってもらうことで、ご両親も受け入れやすくなるのは間違いありません。
とはいえ、「反対されている状況」で会うのはかなり勇気がいることですよね。
なので、カミングアウトする前から「友達として」両親に会わせて様子を見てみるのもいいアイデアかもしれません。
兄弟姉妹や親族からアプローチしてもらう
3つ目の解決策は「反対していない兄弟姉妹や親族からアプローチしてもらう」というもの。
両親があなたたちの交際に反対していても、両親や親族全員が反対しているというパターンは意外と少ないものです。
あなたの一番身近な兄弟姉妹に話を聞いて貰い、さりげなく周りからアプローチしてもらうというのもいいでしょう。
第三者からの意見を伝えることで、両親も客観的に考えられるかもしれません。
将来の計画を具体的に伝える
両親が一番心配していることは「将来子どもが幸せに生きていけるか」という点かと思います。
そのため、「将来の計画を具体的に伝える」のも有効です。
「2人でどんな未来を描いていきたいか」ということを、具体的にご両親に伝えていくと安心するのではないでしょうか。
やはり長い人生、一人で孤独に生きていくよりは「パートナーの存在」がいた方が安心するのは当然ですよね。
パートナーの将来を計画的に話し合って、ご両親に伝えていきましょう。
相手が自分にとってどれだけ大切な人であるかを伝える
最後に、「相手が自分にとってどれだけ大切な人であるかを伝える」のはいかがでしょう？
きっとあなたのご両親も、夫や妻と結婚するときは「愛し合っていたから」一緒になったはずです。
私たちも同じである、ということをダイレクトに伝えるのも大切なことだと思います。
結婚するときに一度は通った道。
両親の心にも響くのではないでしょうか。
親から反対されている同性カップルの進むべき道【幸せは自分が決める】
それでも、親から反対され続けてしまう。
しまいには、「勘当する」とまで言われてしまった。
そんなとき、どうしたらいいのでしょう？
それは、「自分の幸せは自分で決める」ことです。
結局、あなたの人生はあなた自身のもの。誰かに決める権利はないのです。
「パートナーと一緒に生きていくことが幸せ」と思うなら、その道を進んでいけばいいのです。
長い人生を振り返ったとき、「なぜ、あのときパートナーと結婚するという選択をしなかったんだろう」と一生後悔してしまうのは嫌ですよね。
私が知っている名言で、こんな言葉があります。
一番の失敗は、「自分で決めなかったこと」である
つまり、「正解」は自分で決めることなのです。もし、将来パートナーと別れたとしても、それは自分で全て決めたことなので自分自身も納得するはずです。
しかし、大好きなパートナーと別れて両親が納得するような相手と結婚すると、きっとあなたは一生後悔しませんか？
自分の心に問いかけてみて、自分らしい生き方を探していけたら素敵ですね。
【体験談】親からの反対を受けたときの話
実を言うと、私自身も「パートナーと一緒に生きる」と決めた時、両親の反対に合いました。
普段から仲が良く、何でもオープンに話していた家族。
そんな家族に否定された時、目の前が真っ暗になったのを今でも覚えています。
「一時の気の迷いだから…」
「気持ち悪い」
「理解できない」
「もう話を聞きたくない」
これはカミングアウトした時に実際に言われた言葉です。
とても胸が痛くなりました。
しかし、両親の戸惑いの表情から「娘を心配する気持ち」も見えていました。
そのため、3冊の本を渡してとりあえず私はその場を離れました。
確かそれは「LGBTQに関する基礎知識本」と「同性婚に関する本」、そして「実際に養子縁組しているカップルの日常を漫画にした本」だったかと思います。
後日、その本を読んだ父から「娘の選んだ人生、幸せになればそれでいい」との返事をもらいました。
父は複雑な家庭で育ったのもあり、今考えると「幸せの形は1つではないこと」を薄々知っていたのだと思います。
そんな父が母を説得し、3ヶ月後には2人の新しい生活を応援してくれるようになりました。
少し時間はかかりましたが、今は3人の孫に夢中です。
今になって笑って話せるようになりましたが、やはり大好きな「家族」からの反対は誰でも胸が痛むはずです。
みなさんも、どうか自分らしい人生を歩めるよう、少しずつ両親へ自分の気持ちを伝えていけたらと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか？
「大好きなパートナーと歳をとっていきたい」、「将来2人で子育てしたい」と考えているカップルにとって、両親の反対ほど辛くて悩むことはないですよね。
そんな両親も、「反対」する裏には、大切に育ててきたからこその「心配」があるのでしょう。
しかし、どんな形であれ子どもが「幸せ」になってくれたらそれでいいはずです。
大好きなパートナーと一緒に生きていくことが、自分にとっての幸せだということを伝えていきましょう。
同性カップルは人々の理解、政策がまだ追いついていないが故にぶちあたる壁が多いことも事実。
これからパートナーと二人三脚で乗り越えなくてはならないことも多いはずです。
しかし、そんな困難を乗り越えるからこそ2人の絆は強くなっていきます。
困難を楽しむぐらいの気持ちで自分らしい人生を謳歌しましょう！
